3ピースバンドで活動する大きな利点は
そのフットワークの軽さにあります
ギター、ボーカル、ベース、ドラム
という「生の演奏」を「バンド」という
カタチで表現するのに3人というのは
必要最低限の編成人数となります
メリットはまず、練習日程が組みやすく
本番ライブのスケジューリングも
4~5人編成のバンドと比べてみても
遥かに調整しやいことが挙げられます
では、3ピースはいいことだらけか?
といいますと、実際そうでもありません
今回は3ピースバンドで活動するのに
知っておきたい、ちょっとスリリングな
裏事情を書いていきたいと思います
一応、ギター歴25年以上でバンド経験
ある著者の個人的な見解となります
色々な3ピースバンドを見てきましたが
僕の38年間の音楽人生の実践、経験上
3ピースは他の人数のバンドと比べて
休止、または解散する率が高いです
(統計は無いですが、あくまで体感です)
これは先程のフットワークの軽さが
影響している可能性が考えられます
割とすぐ簡単にバンド練習できるので
『いつでも集まれるからいいや』
という気持ちをメンバー3人が無意識の
うちに抱えてしまうケースがあるのです
そうなると、利点が裏返ってしまって
練習が不定期になり、そのまま休止…
という場合も多いのではないでしょうか
もちろん、そういうバンドばかりでなく
きちんとスケジューリングして3人で
しっかりと活動しているバンドもいます
音楽を料理に例えると3ピースバンドは
具材が3種類のシンプルな食べ物です
そのため、本番ライブでは1人1人の
演奏の影響がモロに出てしまいます
どんなに2人が素晴らしい演奏でも
1人がボロボロだと3ピースバンドの
サウンドは全体としてダメになります
例えるならハンバーガーの素材で
パンが「上手い」ピクルスが「上手い」
ビーフが「むちゃくちゃ不味い」
ものだとして、それを口に運んだ時の
味わいが全体のサウンドになるのです
逆にこれが具材の多い中華料理の場合は
そのマズさはそこまでは目立ちません
ライブハウスのチケットノルマ料金は
大抵の場合は人数で均等に割ります
つまり、3ピースで赤字ライブが続くと
1人1人の負担がかなりキツくなります
これが5人編成なら負担は5分の1です
逆に黒字ライブができるバンドなら
人数が少ない方が1人あたりへの
利益配分 (バック) が大きくなるので
集客できるバンドを目指すための
モチベーションにはなるかもしれません
今はチケットノルマ無しのイベントや
色々な出演形態の企画がありますので
自分たちの集客力とスタイルに合った
ステージを選んでいくことも3人編成で
活動を続けるのに必要な要素となります
さて、2017年1月11日に下北沢251にて
3ピースバンド「アンダースリープ」の
エネルギッシュなライブを観てきました
彼等は先程の裏事情を上手くクリアして
今のところ順調にライブを重ねています
これからどうなるか楽しみですが・・・
最後の「スリリングな裏事情」
それはバンド内の「人間関係」です
3人編成の場合、2人関係が悪化したら
挟まれる1人にとっても最悪ですし
かなり修復が難しくなってしまいます
つまり、人間関係バランスが絶妙かつ
常にうまくとれている必要があるのです
バンドの人間関係がいい状態ですと
それがサウンドにも反映されます
仮に演奏が下手だったとしても
音で本人たちのメンタルというのは
聴き手の心に訴えかけてくるものです
彼等のライブを観るのは4度目ですが
見るたびに成長を感じられます
バンドとして、とてもいい時期です
ぜひこのまま3人が一丸となって
人間関係をさらに良いものにして
精力的に活動を続けて欲しいと思います
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