音楽ライブのチケット料金を
いくらに設定するかは悩みますよね
基本的にはお店の貸切料金から考えて
そこから赤字にならないように
金額を決める方が多いと思います
例えば貸切料金が15万円だった場合
チケット代を1,500円にすると
100枚以上売れれば黒字となりますし
2,500円だと60枚がラインとなります
さて、料金はどちらにしましょうか?
今の時点で選択肢は2つです
・安く売ってたくさんお客を集める
・高く売って客単価の高い人を集める
ここで第3のアイデアを出します
「高く売ってたくさんお客を集める」
この発想を出来る人がライブで
利益を出せるのではないでしょうか
高い料金でチケットを売る為の心得
仕事で「驚安の殿堂 ドン・キホーテ」
とのお付き合いがあった頃に
お店の従業員用トイレにこのような
筆字体で書かれたポスターが
貼られていたのが印象に残っています
≪商売人の心得≫
「安く仕入れたら高く売れ
高く仕入れたら安く売れ」
さすが驚安の殿堂の考え方ですね
こういった思考を根本に持っています
高い料金を設定してボッたくれ
という意味ではもちろんありません
この文章に含まれているのは
「商品の付加価値」をどうするか?
という提供者への問いかけです
金額を上げて付加価値をつける
例えば先ほどの貸切料金15万のハコが
特別に半額の値段になったとします
そうすると当然、チケット代は
更に安くすることができますよね
安くなった分だけ料金を値下げして
格安で販売をすることもできます
しかし、その金額設定のやり方は
利益の採算ラインが変わりません
収益が黒字化する金額ラインが
全体的に下がってしまうだけです
「商売人の心得」を参考にするなら
そこで商品の付加価値を上げて
同じ料金で販売する、となります
高い安いを判断するお客の基準とは?
本来であれば1,000円の金額で
販売することができるチケットを
あえて1,500円の料金にしたとします
その「+500円」は何か他のカタチで
付加価値をつけて提供した時に
お客さんの印象はどうなるでしょう?
例えばイベント内容でもいいですし
サプライズ演出や無料プレゼントなど
何かしらの「付加価値」をつけて
音楽ライブのイベントをやったとします
その内容にお客さんが満足すれば
チケット代にきっと納得するはずです
逆に言えば「満足度」が低ければ
相手はチケット代を「高い」と感じます
つまりチケット代の高い安いは
主催者側が決めることではなく
お客さんがそのイベントを通して
どのくらい満足したかで決まるのです
料金を決める顧客の満足度
ペットボトルで販売される「水」が
コンビニで500円で売っていたら
普通の人なら「高い」と感じます
しかし、広大な砂漠のド真ん中にいて
喉がカラカラに渇いている相手なら
同じ料金でも「安い」と感じます
ジャニーズやアイドルの追っかけは
高いお金を払ってでも遠征してライブを
観に行ったり割高なグッズを購入します
つまり、その金額設定は彼等にとって
十分に「満足度」を満たす料金なのです
※参考記事⇒EXILEの追っかけ40代男性が北海道の遠征ライブでかかった費用
安さだけでお客が満足しない理由
ライブのチケット料金を決める時に
この発想を軸にして考えれば
「安い」「高い」の判断基準だけで
迷走することはきっと無くなります
「こんなにチケット代が安いから
お客様は満足するはず!」というのは
主催側の一方的な思い込みです
どんなにチケット料金が安くても
内容がつまらないものであれば
お客さんは「損した」と感じます
相手は目に見えない費用 (コスト)
「考える時間」「判断する手間」
「会場に移動する労力」
などをすでに支払っているからです
お客さんに何を提供するか?
付加価値をどのように付けていくか?
全ては主催側のアイデア次第です
お金をかけなくても出来ることは
意外とたくさんあるものです
脳に汗かき、それが利益に変わるのです
⇒ライブのチケット代を安くしたがるバンドとそうでないバンドの違い
【関連記事】
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⇒音楽イベントの集客に+αをつける3つの要素の効果的な組み合わせ
⇒コロナで破綻した音楽ライブの収益モデルを視覚化して未来予測
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